【XpatHomes誕生秘話】

代表・宮本亜希子がアメリカで不動産会社を立ち上げたストーリー

そもそものきっかけは...1~5

仕事の都合で1年ほど先に来ていた息子コールダーのパパと

コロンバスで合流したのが2010年の3月のこと。

3歳半のコールダーと東京からダンボール4箱と所持金3000ドルで移住して来ました。

3人暮らし、一人も知り合いがいない土地での生活がスタートしました。

パパが見つけて来た通訳の派遣会社に登録し、病院や裁判所など依頼がある度に通訳に行きました。

そして、近くに学生数全米2,3位を競うマンモス大学があることを知りました。

「ホームステイはどうだろう?」

ネットで生徒とホストファミリーを結ぶサイトを見つけて登録してみたところ、

リビアとインドネシアの学生から問い合わせがあり2部屋あった借家の寝室は両方すぐに埋まり、

私たち家族は暗めの洞窟みたいな地下にベッドを動かしました。

その後もホームステイの問い合わせは止みません。「近くに家が売りに出ているからみに行こう!」もっと寝室が必要だと言う私にジョギング帰りのパパが言いました。

売りに出ていたのは寝室が5つある一軒家。

これならホームステイの生徒が4人泊まれます。

2階には別にキッチンとフルバスがついていて、所謂デュプレックス(2世帯住宅)

2011年の3月の引っ越しと同時にすでに寝室4部屋は生徒でいっぱい。

それでも問い合わせは途絶えません。

さすがにこれ以上大きな家に引っ越すことは考えられず、他にホストファミリーを探すことにしました。協力してくれるホスト家族が1つ、2つと見つかり始めた頃、

「亜希子、君はそろそろグレーゾーンに入り始めたぞ。」

ホストファミリーとの契約書を書いてもらいに行った弁護士事務所でチャールズは言いました。


亜希子、君はそろそろグレーゾーンに入り始めたぞ。

ホストファミリーとの生徒の斡旋契約書をお願いに行った事務所で、弁護士のチャズは言いました。

「君がしているのは仲介の仕事じゃない。でも、何かあった時に、他人の住まいの世話をして収益を得ていることを必ず突っつかれる。これが僕の知っている不動産の会社だ。3つある、連絡をしてご覧。」

渡された3枚の名刺を頼りに3軒の不動産会社に連絡を入れてみました。私を仲介士にする興味はあっても、ホームステイビジネスの手助けとそのニーズには無関心。

「パパ、自分で資格取ることにする。」

オハイオ州の不動産資格試験を受けるのには、不動産概論に法律を各40時間、

不動産査定にファイナンス各20時間の授業を対面で受けなければなりません。

(2020年当時)これ自体は学校に通えばいいことですが、

もう一つ、合格後に所属するブローカーを試験前に決め、

その責任者の署名が受験票に必要なことを知りました。

ホームステイビジネスを続けるための不動産資格の取得ですから合格後、

どこに所属するかなんて一切考えていませんでした。

幸い、授業を取っていた大学でブローカー資格取得中の現役リアルターのロニーと

クラスを共にしました。

「うちのオフィスのマネージャーに会いに来るといいよ!」


受験するのにブローカーの署名は必要なわけですから、すぐにアポを取って会いに行きました。

コンピューターの適性テストを受け、インタビュー後

「君の回答の中には、兎に角”人”という言葉がたくさん出てくるよね。”人が好きなので”、”誰かの役に立てるのが嬉しい”...君はリアルターに本当にぴったりな人材だよ。適性テストをみるとマネージメントの能力もある。将来は僕みたいに会社のマネージメントに進むことも考えて行こう!」

妊娠している身で、しかも不動産仲介士になるつもりがないのに

受験票に署名が必要で面接に出かけた私。

「私が欲しいのはあなたのサインです。」

とは言えずオフィスを後にしました。

登録した授業の中には定員割れでクラスが成立しないものもありました。

2010年から11年に掛けての冬のですから不動産バブル崩壊後の爪痕でした。

8週間の授業3つに12週間の授業が1つ。

授業が始まったかと思えば、中間テスト。

「終わったか!」

とホッと一息つく合間もなく期末テスト勉強。

初めてのオハイオの冬はあっという間に過ぎ去り、我が家の引越しも主人とミシガンに住む主人の兄家族の手で終わり、新居での暮らしが始まった3月、州試験を受けるための必須授業が全て終了していました。

その間、特徴的だった出来事は3つ。

①全22章からなる『不動産概論』の教科書の1章に"Leases 賃貸契約"という項目がありました。

ホームステイと通訳の合間に売却に出ているビジネスの購入検討をしたり、

4戸のアパート物件を購入して貸していた為、教科書に出てくるありとあらゆる種類の商業物件と賃貸住宅のリース契約書が手元にありました。

その種類の豊富さには担当講師が

「よければコピーを取らせてくれないか?」

と言うほどで、その章の授業はなんと私がやらせて貰いました!

②法律以外の3科目は現役リアルターに不動産鑑定士が講師を務めていました。

私たち受講者に対し一言目には

"Don't quit your day job!" (「今の仕事はやめちゃだよ。」)

授業の合間にも、不動産のお客さんがつくまでは

"Don't quit your day job!" (「今の仕事はやめちゃだよ。」)


特徴的だった出来事の3つ目は、

通訳でお会いする日本人から、この辺りには自動車関係の仕事の駐在員が多く住んでいること。

そしてその人たちは持ち家でなく、賃貸住宅に住んでいることを知りました。

州資格試験は無事合格。

受験票にサインしてもらったマネージャーにも、

やっぱり嬉しかったのでうっかり電話で合格報告をしてしまいました...

"Congratulations, Akiko! I will be back from my vacation on the 1st. Please come and see me at the office at 9 am on May 2nd."

(おめでとう、亜希子!僕はバケーションから1日に戻るから5月2日午前9時にオフィスで会おう)

えっ?

ここからはもう新人仲介士教育のベルトコンベアの上に、ホイッと置かれた感じで、

所属のオフィスを案内されたり、8週間の新人研修への登録、マネージャーとの週1のコーチングセッションのスケジューリング、他のエージェントに混じって月曜日午前9時のオフィスミーティング....という具合に私のスケジュールは次々と予定が埋め込まれていきました。

同時に、リアルターになり不動産協会に所属すると年間十数万円の会費、所属ブローカーにオフィスフィーという名目の所属料を毎月支払わなければならないことも分かりました。

仲介しなかったら、赤字じゃん!汗


ホームステイ業を続けるために不動産資格を取ったはずが、飛んだ方向に話が進み始めて行きました。

リアルターは士業であり、自営業。資格を維持するのに経費の掛かるものであることを知りました。会社に出社する義務はない代わり、会社から担当クライアントは愚か、問い合わせすらもらう訳でもなく、自分でお客さんを探して来て、仲介して、仲介料を稼ぎスプリットと言われる所場代をブローカーに支払った後の金額が手元に残るというシステムになっていました。

そんなことくらいしっかり調べてから資格取れよ!

と言われてしまいそうですが、

「すみませーん!宮本、ホームステイビジネスに邪魔が入らないことにしか目が行ってませんでした、汗」

ともあれ

環境とは恐ろしい...

ものです。

週の大半は、新人研修。その合間に病院での日本語の通訳、それと自身の産婦人科検診。

"Hi.  This is Akiko.  I recently joined Coldwell Banker King Thompson and became a realtor!  Do you know of someone looking to buy or sell a house?"

(亜希子と申します。最近コードウェルバンカーキングトンプソンに入り、リアルターになりました。どなたかお家を買ったり売ったりする人をご存知じゃありませんか?)

毎日の研修はこんなセリフのロープレ練習で始まる。これに30分。そしてその後、20分の電話タイム。研修開始前までに作りなさいと言われたデータベース。

知人、友人、親戚、知っている人全ての名前と電話と住所とメルアドを書き出したリストの電話番号に片っ端から電話を掛けて行きます。

毎日!

20分経つと全員で結果発表。同期15名のほとんどはオハイオで生まれ、オハイオ育ち。

電話掛ける相手に事欠きません。

ん〜肩身が狭い。

「前職の同僚とビールを飲みながら仲介の話をする約束が取れました!」

「叔母が家を売りたいそうです!」

胃がギュッと縮まる毎日の電話タイム。

わたし...と言えば、

1)旦那、

2)友達と言って家に遊びに来たことのある旦那の友人、

3)家を修理に来てくれたデーブ、

4)「グレーゾーンだよ。」と言った弁護士の4人。

オハイオで電話番号知ってるのこの4人!

これだけじゃ毎日20分乗り切れない... 泣

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